NHK連続テレビ小説「わろてんか」では、
落語の世界の用語が使われています。

強面(こわもて)の寺ギンは太夫元(たゆうもと)と呼ばれ、
風鳥亭の席主である北村藤吉は、その寺ギンに
木戸銭(きどせん)の取り分を5分5分にしてくれませんか?」
と度々交渉しています。

しかし、「太夫元(たゆうもと)」「木戸銭(きどせん)」といった
聞き慣れない用語にとまどった方も多いのではないでしょうか?

今回はそれらの用語の意味を調べてみました。

目次

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太夫元(たゆうもと)とは?

 

太夫元とは演劇や演芸などの興行責任者。
つまり、演劇や演芸などを取り仕切っている責任者のことです。
また役者全体を監督する者のことを言います。

江戸では座元(ざもと)と呼ばれ、劇場の所有権と興行権を与えられていました。
(上方では座本と書き、所有権だけ持っていました。)

参考:コトバンク

ドラマ「わろてんか」では、
太夫元である寺ギンは役者全体の監督はしていても
興行の責任までは取っていないように思えます。

興行責任という意味ではどちらかというと寄席の経営者=席主
である北村藤吉にあるような気がするので、
実際の落語の世界とは違って多少ドラマ仕立てにされているのかもしれませんね。

木戸銭(きどせん)とは?

木戸銭(きどせん)とはいわゆる入場料のことです。
昔の寄席の入り口には「木戸」があって、
そこには「木戸番」と言われる番人がいたことから
このように呼ばれるようになりました。

風鳥亭の木戸銭である5銭とは現在のいくら?

わろてんかのヒロインの「北村てん(旧姓:藤岡てん)」は
吉本興業の創設者である吉本せいさんがモデルとなっています。

風鳥亭のモデルとなった吉本夫妻が最初に手に入れた寄席
「第二文藝館」の木戸銭は5銭という価格でした。
これはドラマでも10銭から5銭に値下げをし、
お客さんがたくさん入るようになった過程が描かれていましたね。

吉本夫妻が「第二文藝館」を手に入れたのは明治45(1912)年
その当時はコーヒーが5銭うどんが3銭というから、
300円から500円程度の価値だったと予想ができます。

ちなみに現在、寄席にふらっと行ってみようと思ったら
入るのに2500~3000円ほどかかります。
500円ほどで寄席で芸人さんが見ることができれば
「ちょっとふらっと寄ってみようか」という気になりますね。

太夫元や木戸銭の意味 まとめ

今回は、NHK連続テレビ小説「わろてんか」に出てくる
「太夫元(たゆうもと)」や「木戸銭(きどせん)」の意味について調べてみました。

なんとなく見ているドラマでも
こういった用語を調べてから見るとより理解が深まり勉強にもなりますね。

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