毎朝、何気なく顔を合わせる物の1つと言えば『鏡』ですよね。
朝だけに限らず、街中や会社のお手洗い等でもよく出くわします。
特に見た目を気にする女性の方は、コンパクトミラーを持参してひっきりなしに身だしなみチェック!なんてこともあるかと思います。
(ちなみに男性はコンパクトミラーを持っていることは稀です。私も持ち歩いたことは今まで一度もありません。)
そんな私たちの身近にある『鏡』ですが、単位やその歴史って意外と知られていないのが実状です
そこで今回は鏡の数え方と単位について、 さらにその種類と使い方や歴史について解説していきます!
目次
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鏡の数え方・単位は「枚」や「面」! 単位によって意味が違う?
一般的な鏡の単位は「枚(まい)」を使用します。
また、店内の防犯ミラーなどの特殊な使い方をする鏡は「面(めん)」と表現したりします。
基本的に薄いものに関して「枚」と表現するので、鏡は枚と言うことが多いと言えます。
(確かに、防犯ミラーなどの到底薄いとは言えない鏡は「枚」とは表現しづらいですよね。)
意外なのは「本」で数えるケースです。鏡と「本」はあまり結びつきませんよね。
実は歯医者さんが口の中を見るための鏡(デンタルミラー)や、車のバックミラー、サイドミラーは「本」で数えます。
見通しの悪い道路に備え付けてある鏡は、「基」を使って「一基(いっき)」、「二基(にき)」と数えます。
そして、鏡台も「一基(いっき)」や「一台」と数え、
面白いのが、鏡を載せる前の鏡台を「一架(いつか)」と数えることです。
また、手鏡のような柄のついた鏡の数え方は、「一柄(いちえ)」で、この漢字は「いちへい」「いっぺい」とも読みます。
そして、割れた鏡のかけらの数え方は「一片(いっぺん、ひとかけ)」です。
さらに細かく粉々に砕けたものは、「一埃(いちあい)」や「一塵(いちじん)」と数えます。
これは鏡でなくとも割れたり粉々になったものの数え方に共通ですね。
まとめるとこうなります。
一般的な鏡、薄い鏡 | 枚 |
防犯ミラーなど特殊な鏡 | 面 |
デンタルミラー、車のサイドミラー、バックミラー | 本 |
見通しの悪い道路の鏡、鏡台 | 基、台(鏡台) |
鏡台の鏡なし | 架 |
手鏡 | 柄 |
割れた鏡 | 片 |
粉々の鏡 | 埃、塵 |
しかし、同じ物でも形が変わると数え方がこれだけ変わるのは驚きですね。
鏡の種類と使い方 種類によって数え方は変わる?
ここからは、鏡の種類とその数え方を紹介します!
普通の鏡
手鏡とか姿見鏡などの、誰でも持っているであろう普通の鏡。
数えるときは「枚」で数えます。
大小さまざまで、形も四角や丸などいろいろありますよね。
主にガラス製の物を指し、製造過程では加工がしやすい面を持ちますが、ガラス製と言うこともあり非常に割れやすいデメリットもあります。
防湿鏡
出典:https://www.amazon.co.jp
お風呂場や洗面台で使われている防湿鏡。
耐食鏡とも呼ばれていますね。
数えるときは「面」で数えます。
普通の鏡は湿気等で半年から1年で腐食してしまうのに対し、防湿鏡は10年以上も長持ちします!
(物持ちするって良いですね!)
アクリルミラー
出典:https://www.amazon.co.jp
文字通り、アクリル製の鏡です。
道場とかゴルフの練習教室とかで良く使われます。
理由は非常に割れにくいため。
たしかに、鏡を目の前にして剣道の竹刀素振りをして鏡にあたってしまうことを考えると、割れにくいアクリル製の物を使うのは理にかなった選択と言えますね。
数えるときは「面」で数えます。
マジックミラー
出典:https://www.amazon.co.jp
片面から見ると鏡、もう片方の面から見るとガラスの役割を果たすマジックミラー。
鏡とガラスという2つの用途があることから、別名ハーフミラーとも言われます。
数えるときは「面」で数えます。
プライバシー保護の観点やリラックスさせる目的として、面接室や遊戯場などで使われることが多いです。
一部ですが、車の窓ガラスにマジックミラーシートを貼っている方もいますね。
(車の窓に貼る意味があるのかはちょっと疑問ですが。)
高精彩(こうせいさい)ミラー
出典:https://www.amazon.co.jp
「高精彩(こうせいさい)ミラー」とはちょっと聞きなれない言葉かと思います。
実は一般的な鏡は、本来の色とは異なって少し緑色っぽくなってます。
一般的なガラスは製造工程で緑色が混ざってしまうそうで、それが原因で緑色っぽくなってしますそうです。
高精彩ミラーは緑色っぽく映ることが無いため、正確な色を表現できる高性能な鏡と言えます!
数えるときは「面」で数えます。
色付き鏡
色付き鏡とは、緑色や青色などの色が混ざったガラスを使った鏡になります。
数えるときは「面」で数えます。
元から色が付いているということもあるので実用的とは言えませんね。
あくまでお部屋のインテリアとして割り切って使うのが良いでしょう。
表面反射鏡
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表面反射鏡は、ガラス表面に鏡面処理をしているため映像を反射することができる鏡です。
表面についたホコリをフキ取るだけで傷ついてしまうほど、傷つきやすい特性もあります。
主な用途としては万華鏡や一眼レフに使用します。
数えるときは「面」で数えます。
懐中鏡
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懐(ふところ)の中の鏡と書いて懐中鏡(かいちゅうかがみ)と言います。
女性がふところや帯の間にいれておく鏡で、現代で言うところのコンパクトミラーです。
数えるときは「枚」で数えるのが普通でしょう。
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日本での鏡の歴史を紹介!
さて、ここからは日本における鏡の歴史について紹介していきます。
鏡のない時代は水鏡
当然ですが、人間が誕生した時点から今の鏡があったわけではありません。
鏡の無い時代には、桶などに水をためて水の表面に姿を写す「水鏡(みずかがみ)」が使われていました。
後に、中国から鏡が多数入って来ることとなります。
古墳時代
出典:http://www.ivybio.com/info/
中国製の物をまねて日本製(Made in Japan!)を自分たちで作るようになります。
中国製の物とは異なり、日本独自の桜や鶴や雀といった自然の動植物が鏡の装飾として描かれるようになります。
当時は鏡の原料に『銅』が使用されていたため、『銅鏡(どうきょう)』とも呼ばれてます。
ちなみに日本最古の鏡と言われている「三角縁銘帯四神四獣鏡(さんかくえんめいたいししんしじゅうきょう) 」は、古墳時代につくられたものです。
上の写真はそのレプリカのもの。
平安時代
出典:http://www.ivybio.com/info/
平安時代に入ると、鏡の軽量化がされて次第に薄くなっていきます。
だんだんと日本独自の装飾も施されるようになっていき「和鏡」が生まれていきます。
江戸時代
出典:http://www.kyohaku.go.jp/jp/dictio/kinkou/54dokyo.html
それまでは鏡面と裏面の装飾のみだった鏡に対し、江戸時代に入ると柄のついた鏡や懐中鏡などが量産されていきます。
量産されるほどの高い需要があり、いつの時代も女性は自分の見た目が気になるようですね。
ただし、品質はあまり良い物とは言えませんでした。
このころから、一般庶民の間でも鏡が広く使われるようになっていきました。
ちなみに柄のついた鏡の数え方は「一柄(いちえ)(いちへい)(いっぺい)」でしたね。
明治時代以降
出典:http://www.s-kagu.or.jp/shizuoka-kagu/history
明治時代に入ると、文明開化のシンボルともいえる『鏡台』が登場します。
手入れが非常にしやすいガラス鏡製だったので、女性の憧れとして瞬く間に広まりをみせました。
今でも鏡台は女性の身だしなみを整えるのになくてはならない存在と言えるでしょう。
ちなみに鏡台の数え方は、「一基(いっき)」や「一台」でしたね!
鏡の数え方・単位は「枚」や「面」!
鏡の数え方について書きましたが、「枚」と「面」の使い分けがだいぶわかるようになりましたね!
また、普段は普通の鏡くらいしか見る機会がありませんが、こうしてみると様々な種類の鏡が私たちの生活に関わっている事がわかります。
鏡だけに、普段とは異なった一面が垣間見れたことかと思います。
街中で鏡に移った自分に気を向けるついでに、その鏡がどんな種類の物かを意識すると、より一層鏡のポテンシャルを引き出せること間違いないですね!
また、女性の方は「高精彩ミラー」を常備することで、本来の自分自身の色を気にしながらお化粧とかしたら更にお綺麗になるかと思いますよ!
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