卸売業者はほとんどの場合、物流機能を持っています。

一方、商社は物流機能を持っていなく、配送業者を使うことが多いので、

おおまかに言うと卸売と商社の違いは、物流機能を持っているかいないかという違いになります。

 

 

多くの商品は、生産・製造者からいくつかの業者を経由して、私たちの手元に届きます。

その業者を経由するたびに手数料が上乗せされるので、中間業者がなければもっと安く商品を入手できますが、

しかし、このルートは安定した商品供給には必要不可欠な流通システムでもあるんですね。

 

商社はメーカーに原料を納入することも多く、卸売業者よりも商社の方が商流が川上にあると考えると、

商品の流れはだいたいこうなっています。

商社 → メーカー・生産者 → 卸売業者(商社) → 小売り業者 → 消費者

『卸売業者(商社)』と書きましたが、商社卸売業者は完全に分かれているわけでもなく、

卸売(メーカー・生産者から仕入れて、小売業者に売る)をしている商社もたくさんあります。

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卸売と商社の違いとは? 小売やメーカー、問屋も解説!

卸売と商社の違いとは? 小売やメーカーとはどう違う?

卸売と商社の違いは配送機能があるかないか!

メーカーから仕入れたものを小売業に渡して、その手数料が利益になるという点では、

卸売商社同じ業態ですが、大きな違いは冒頭でも紹介した通り、

卸売は自前の物流センターを持ち、配送機能を有しているのに対し、商社の物流は配送業者を利用しています。

しかし、卸売をはるかに上回る規模や資金力を持つ商社は多く、

石油、鉄鋼、繊維などの資源や原料を国内外から買い付け、メーカーに売るなど、

消費者よりメーカーに対しての役割が大きいように思います。

たとえば、商社である三菱商事の定款を見ると、

事業に関する25項目はほとんどがエネルギー、金属、機械、化学品、インフラ、不動産などで、

消費者が小売店で手にする商品とはかけ離れたものが並んでいます。

商社とメーカーの違い

商社とメーカーの違いは端的に言うと

商社は原材料を仕入れてメーカーに売ったり、

メーカーから出来上がった商品を仕入れて小売店に売る役割を持っているのに対し、

メーカーは生産や製造を担うという役割の違いがあります。

 

メーカー生産するためには原材料が必要で、それが石油や鉄鉱石といった物であれば、

商社に依頼して輸入、または輸入した商社から買うことになります。
 
卸売(商社)はメーカー・生産者や輸入業者から商品を仕入れ、小売業者へ売り渡します。

もし卸売(商社)がなければ、メーカーは全国の無数にある小売店からの少量の注文には対応しきれません。

卸売はある程度のまとまった数量を引き受けてくれる上、

卸売が保有する物流センターを効率よく利用できるメリットがあります。

卸売と小売の違い

最後に小売業ですが、私たち一般消費者が普段利用している、コンビニやスーパーがこの小売業にあたります。

あえて卸売と小売の違い言うならば、卸売は小売にものを売るのに対し、小売は一般消費者に物を売るという違いです。

また、小売業と言っても、他にも大きなデパートから町中の小さなお店まで多種多様です。

しかし、どのお店にしても、売れる分だけを仕入れたいのは当然ですから、

それに対応して配達してくれる卸売がなければ商売が成り立ちません。

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ついでに知っておきたい! 問屋と卸の違いとは?

問屋と卸の事業内容は同じですから、違いはほぼないと言っていいでしょう。

意識して使い分ける人もいないようです。

ただ「問屋」という言葉は室町時代からあるようで、米や繊維など、商品ごとに扱う問屋が分かれていました。

今も伝統のある商品を扱う業者は「問屋」と呼ばれることが多いようですが、

なまじ昔からあるせいで、商法551条で、

「自己ノ名ヲ以テ他人ノ為メニ物品ノ販売又ハ買入ヲ為スヲ業トスル者」

と定義されています。

一方の卸売に法的な定義はなく、この点が異なっているだけで、あまり意味はありませんね。

商社と商事はどう違うの? 代理店との違いも解説!

商事と商社の違いは?

商事と商社の違いは、「商社」は業態名ですが、「商事」は社名や屋号に使われているという違いです。

ともに法律上の定義はありません。

「商社」を社名に使用してもかまいませんが、正式な社名表記の場合、

株式会社とか有限会社とかが入りますから、たとえば「株式会社三菱商社」となって「社」が重複するのを避けたのが慣習になったのではないか、という説が有力です。

ということですから、個人経営でも「○○商事」という看板を出しても一向に差し支えありませんよ、恥ずかしくさえなければ…。

代理店と商社の違いは儲け方の違い!

(※画像は保険代理店のイメージです)

広告代理店と言えば事業内容や収益構造もイメージしやすいですが、

もう一方の販売代理店は商社と重なる部分もあって、ちょっとわかりづらいですね。

代理店と商社の一番の違いは儲け方(収益構造)で、商社は買う値段と売る値段の差、つまり利ザヤが収益となりますが、

代理店販売手数料などの手数料が利益となっています。

手数料収入と聞けば、すぐに保険の代理店が思い浮かびますね。

また、商社はメーカーから大量に買い付けてしまうため、不良在庫を抱えてしまう恐れがありますが、

代理店は注文を受けてからメーカーに発注するため、在庫の心配はありません。

卸売・商社のランキング2018年度版

卸売・商社のランキングはいろんな切り口がありますが、総合商社・専門商社・卸売業を比較したベスト5を見てみましょう。
(数字は2018年3月31日の決算時を推定)

数字については、本業の必要経費を差し引いて得た利益が営業利益

本業以外の利益や損失を織り込んだのちに税金を払って残った利益を純利益といいます。

ここでは純利益のランキング表にしてみました。

また、総合商社と専門商社の違いは、簡単に言うと、総合商社は幅広い分野の商品・サービスを扱う業態なのに対し、

専門商社は特定の分野の商品・サービスを扱っている業態という違いがあります。

出典:https://gyokai-search.com/

 総合商社純利益専門商社純利益卸売純利益
1位伊藤忠商事2763億円日立ハイテクノロジーズ359億円伊藤忠商事2,763億円
2位住友商事745億円アルフレッサHD349億円住友商事745億円
3位丸紅622億円メディパルHD307億円丸紅622億円
4位双日365億円スズケン289億円双日365億円
5位三井物産-834億円阪和興業254億円日立ハイテクノロジーズ359億円

卸売と商社の違いは一言で「スケールが違う」!

もちろん、卸売も商社も規模はピンキリですが、なんといっても国際的な規模の総合商社を見ると、卸業と比べるのはムリがあると思えますね。

国際的ということは、イヤでも政治との関係は避けて通れず、ロッキード事件もなかなか記憶から消えることはありません。

しかし、資源を持たない貿易国家の日本を支えているのも事実です。

また、メーカー、卸売、小売という流通ルートがあればこそ、消費者に安定した商品供給ができていますが、

最近は肉、魚、野菜などの産地直送ルートネット通販などの相次ぐ出現で、流通の形も変わりつつあります。

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