勢いがあり、めまぐるしく変化する様子を
よく「疾風怒濤」(しっぷうどとう)と言いますよね?

とてもかっこいい響きの言葉ですが、この言葉には意外な由来があったんです。

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語源はドイツ語から

実はこの言葉、日本語が語源ではないんですね。
ドイツ語のSturm und Drang (シュトゥルム ウント  ドラング)
日本語に直訳すると「嵐と衝動」という意味です。

英語では「Storm and Stress(嵐と圧力)」や「Storm and Urge(嵐と衝動)」
という表記になります。

なぜ疾風怒涛?

けれどなぜこのドイツ語が「疾風怒濤」という日本語になったのでしょうか?

「Sturm und Drang」とは実は戯曲の名前なのです。
作者はドイツの劇作家であるフリードリヒ・マクシミリアン・クリンガー。
同作品は1776年に発表されました。

200年以上も前の話なんですね!

この戯曲が日本語で「疾風怒濤」と訳され、
18世紀後半ドイツの文学運動の名前にもなりました。

この運動の名前は日本語では「疾風怒濤運動」と呼ばれています。
この運動の時期は1767年から1785年が一般的ですが、
色々な説があり、1769年から1786年、
または1765年から1795年という説もあります。

この「疾風怒濤運動」とは、新しいドイツ文学樹立の基礎となった運動で、
自由や愛を求めて、旧社会の因習や権威に反抗する激しい精神運動でした。

この時代で有名なドイツ人の作家ではゲーテシラーがいます。
ゲーテの「若きウェルテルの悩み」は1774年、
シラーの処女作「群盗」は1781年に発表されています。

「若きウェルテルの悩み」は、青年ウェルテルが婚約者がいる女性に
恋をする物語ですが、出版当初はヨーロッパ中でベストセラーになりました。
まさに「~運動」と呼ばれるにふさわしい社会現象となったわけです。

内容もラストが衝撃的ですので、もし興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか?

では訳者は?

そうなるとこの戯曲を「疾風怒濤」と訳した人物が気になりますね。
正確に誰とは今も明らかになっていないようですが、
一説では「成瀬無極」(なるせむきょく)という日本のドイツ文学者だと言われています。

生年は1885年の方ですから、
「Sturm und Drang」が発表された年から1世紀以上経っての研究だったのですね!

疾風怒涛の由来とは? : まとめ

一つの言葉でもこれだけの歴史があるとわかると興味深いですね。

しかし「疾風怒濤」という一見日本語っぽい言葉が
実はドイツ語から来ているとは意外でしたね!

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